ボロボロなSuhrのギターを生まれ変えさせるプロジェクトです。缶スプレーで塗りたぐったギターが持ち込まれました。はっきり言ってお見せできないような、可哀想な状態でした。これをボディとネック共にオールラッカーフィニッシュで塗装。カラーはいろいろと悩んだ末、ヴィンテージ・サーフグリーンに決定。サーフグリーンといえば、ジェフベックのギターの色が思い浮かびますが、もう少し薄いグリーンで古っぽい感じにして欲しいとご依頼主様から要望を受けました。いろいろと調色してまずはサンプル作りから始めます。
ヴィンテージ風ということで、カラーベースの上に飴色クリアーを吹きます。こうすることにより見る角度で黄色っぽく見えたりします。ご依頼主様と了解を得てこのカラーでいきます。
ギター本体に移り、ボディ、ネック共に元々の塗装を剥がしていきます。剥離剤を使わず、サンディングのみで平になるように削っていきます。ネックのヘッドには大事なSuhrというロゴがありますので、そこだけを避けて荒い目のペーパーから#320まで使います。
生地が綺麗になったら、シーラーを吹いて塗料の木への吸い込みを防ぎます。次にサフェーサーを吹いて木目が出ないように消していきます。何回か吹いて表面が平らになるように研磨します。これで下地が完成。これまでで表面が平らでないとこれから上に重ねていく塗装に影響が出てしまうからです。
次に調色をしたサーフグリーンを吹いていきます。サーフグリーンは綺麗ですね!
次にそのボディのサーフグリーンの上とネックに飴色に調色したクリアーラッカーを吹くとヴィンテージ感が出ていい感じになります。
あとは、磨いてパーツを組んで、ネックをセットして調整をして完成です。あんなにボロボロだったSuhrギターが生まれ変わってよかったです。ご依頼されたお客様にも見違えるように変わった姿にびっくりして喜ばれていました。