フレットは、よく指を押さえるフレットが減り、減っていないフレットと減っているフレットの差が出るとビビリ音の原因になります。こうなったらフレットの擦り合わせをします。これを何回も繰り返すと、全体的にフレットの高さが低くなり全部のフレットを交換しなくてはならなくなります。フレットは消耗品のひとつですので、仕方ありません!
今回はこの事例ではなく、ひとつのフレットだけが浮いてきたので、その1本だけフレットを交換してくださいとの依頼です。
浮いてきたフレットは、再度打ち込んでも戻ってまた浮いてきてしまいますので、打ち直しです。
浮いてきたフレット1本だけを抜きます。
スロットにエポキシを流し込んで、乾いたらフレットスロットクリーニングソーで溝を綺麗にします。
幅が一緒のフレットを1本打っていきます。
フレットの長さをネックの幅に合うように削っていき、エッジも前後のフレットと同じように削ります。
この状態では10フレットと12フレットの高さより11フレットの高さの方が高いので、11フレットだけをサンディングブロックにサンディングペーパーを付けて削ります。
高さが合ったら、部分的にフレットがでこぼこしているので、全部のフレットを擦り合わせして出来上がり!
ここまでやれば、1本だけフレット交換したとは思えないような仕上がりになります。