ネックねじれ修理

ネックねじれ

写真は60年代ES-335をアンプに立て掛けて、ヘッド上から下に見下ろして撮ったところです。ヘッド平らな面が左下に傾いているを確認できると思います。これは完全にネックの付け根から徐々にねじれています。こうなりますと、ネックを順反りにして弦高をかなりあげなく弾き辛いこと間違いなしです。こういった不具合でもネックアイロンにて直ります。

ネックアイロンセット指板側
ネックアイロンセットヘッド側

スペーサーを使ってネックアイロンをセットしクランプを適度なトルクで締めていきます。ネッアイロンをかけるサーモが効く温度と時間は、今まで取ってきたデータを参考にして決めます。

ねじれ修理完了

写真でもわかりますが、ボディトップ面に対して並行になりました。1〜2週間ギターハンガーに吊るしておきましたが、ねじれていた時の状態に戻ることはありませんでした。あとは、フレット擦りあわせて完成です。このようなことで、お悩みの方も直りますので、ご安心ください。

ネックアイロン修正のご依頼

最近「トラスロッドを締め切っても、まだネックが反っている」、「トラスロッドが無く調整できないギターで反っている」などのネックに関するお困りの方からのご依頼が多いです。今まで何度か当工房のブログでネックアイロンの記事を載っけてからすごく増えていますね。ネックが順反りの場合10フレットあたりで、弦とフレットの距離が空いて弾きづらくなります。いわゆる弦高が高くなりますので、だいたいの方はブリッジのサドルを下げて弦高を低くします。このやり方ですと、10フレットの弦とフレットの距離は短くなりますが、最終フレットの弦とフレットの距離は10フレットあたりの距離より低くなるので、12フレットあたりから17フレットあたりまでで、ビビったりチョーキングをすると音がつまってサスティーンが無くなったりします。トラスロッド調整で反りが直らない場合は、曲った木をネックアイロンを使い強制的に熱を加えて逆に曲げて固めていきます。何日か経ってネックアイロンを外すと圧がなくなり多少戻りがあるので、そのことも計算に入れてやります。

写真は今までのネックの反りにネックアイロンで修理した実例の中のほんの一部です。実際にはこれ以上ありますが、順反り、逆反り、1弦側と6弦側の反り方が違うねじれ、ボディの付け根から曲がる元起き、とネックにはいろいろと不具合があります。このような状態がおきても決して諦めないでください。直りますというより、直します。

ネックアイロン