弦アース!

70年代中期〜後期にかけて製造されたギブソンのエレキギターはノイズが多いと思いませんか?

これは、テイルピースやブリッジからポットまでの配線で弦アースが取れるというしくみになのですが、このころのギブソンはそれをしていません。

そのかわりアースが多く取れるように各キャビティー内に、鉄板のボックスでカバーをするように工夫はされているみたいですが、音を歪ませて音量を上げるとノイズは増えていきます。

このようにノイズが気になる方は、加工が必要になりますが弦アースの取り付けをお勧めします。

外からでは、変わりはわかりませんが、音を出せばノイズの減りはすぐわかります。

9月は修理の月!

8月から9月にかけて暑い日が続きます。この時期に楽器の調子が悪くなりやすいです。

今回はギター10本以上の修理依頼で大忙しです。

今までの修理のお客様ありがとうございます。

ありがたい限りです。

これからも丁寧にやらさせていただきます。

サークルフレット交換

Fujigen製でよくあるサークルフレットですが、1工程増えますが交換は可能です。真っ直ぐなフレットは2方向に曲げることになります。

サークルフレットフレット交換後の写真!

上の写真をよく見ると横方向に曲がっていて、弦とフレットがどこの位置でも直角になるという構造です。

ネック折れ+塗装

真っ二つに折れたヘッド部!よく見かける光景です。これはなんとかしてあげないといけません。

まず、周辺のパーツを外します。

その後接着剤で接着して専用クランプで1日圧着します。

くっ付いたら、サンディングペーパーで慣らしていきます。切れ目が出てますので、ラッカーサンディングを吹いて削ってを何回か繰り返して、平らにしていきます。

今回はヘッド裏にcustom shopのデカールが入ったモデルですので、その部分にリキッドマスキングを塗ってデカールに色が付かないように気をつけました。

これから調色してエアブラシで色をつけていきます。最終的にこの部分だけ色を濃くして折れた部分がわかりにくくなるまで重ねていきます。

後はマスキングを取ってクリアーラッカーを重ねていきます。乾いたら水研ぎをして、コンパウンドで磨いて出来上がり!

ギターは磨けば蘇るように綺麗になる!

今回は、再塗装無しで、研磨と磨きだけで、仕上げましょう。

水研ぎでこんなに茶色いドロドロ!

水研ぎでここまで光沢が出ました!

バフがけ、コンパウンドで磨いてここまで光沢が出るようになりました。

完成です。カサカサがツルツルになり、蘇りました!

メダリオンFBのリフレット!

70年代Gibson Firebirdメダリオン・シリーズのフレット交換です。バインディング付ネックですので、1〜22フレット分を指板の幅にカットして、バインディングの部分をタングニッパーでカットしてからフレットを打っていきます。

もちろん、フレットを打つ前には、指板修正が必要です。

テレキャスターのジャックがグラグラ!

テレキャスターのジャックがグラグラになる時がありますね!これはシールドをつなげたまま左右前後に負荷がかかると、中にある鉄のプレートが曲がりグラグラになり、ジャックのナットが緩んできます。緩んできたのでナットを締めます。それを繰り返してくと、ナットを締めててもグラグラになってしまいます。

このようなことで困っている方がよくいますね!これを修理するには中の曲がったプレートを外に出て出して、専用工具を使い仕込み直してプレートをまっすぐにしなければなりません。

しかし、元どおりにしてもまた同じように繰り返して、ジャックが緩んでくると思います。そんな悩みに答えるジャックプレートがあります。しかも隠れた場所に2ヶ所ネジ穴を開けてネジ止めするだけなので、比較的簡単に付け替えることができます。

フレット交換で大事なのは?

左手の演奏に左右されるフレットは、新品のギターやベースを買った時から一定に保てられません。どうしても弾く人の癖や、保存状態によってフレットやその周辺も変わってきます。フレットに関しては、プレイヤーが使う所だけ減っていきます。あまりチョーキングをしないプレイヤーはエクボのようにボコっとへこみます。こうなるとフレットを擦り合わせしますが、一番低い所に合わせますので全体的に低くなり弾きにくくなります。フレット擦り合わせでも限界がくると、フレット交換しなくてはなりません。

フレット交換は、古いフレットを抜き新しいフレットを打ち込んでいくのですが、古いフレットを抜いたあとが大事です。

使い込んだネックは多少なりとも、波打っていたりねじれていたりして真っ直ぐな状態ではありません。このネックも波打っていたので、指板のRに合わせたブロックを使いサンディングしていきます。2枚目の写真で指板が波打っているかがわかると思います。(削れていない所が低い部分)私は3枚目の写真みたいに当たりがあるまでサンディングします。(削り過ぎに注意)ここまでやれば、フレットを打った後のフレット擦り合わせが短縮できます。

ネックバインディング!

ネックにバインディングがしてあるギターやベースがありますが、見た目ゴージャスで高級感がありますが、古いギターやベースによくありがちなバインディング割れがあります。これは材質的に縮んで割れてしまうのです。演奏する時、左手が引っかかってプレイに影響があるのでこうなったら交換した方が良いです。

このギターは70年代なので、40年以上前に製造されたギターになります。こうなっても仕方ないかな!

古いバインディングを剥がし、剥がした部分のカスを取り綺麗にして

この時フレットエンドを少し削ります。(付ける新しいバインディングはサイズが大きめな為)

新しいバインディングを接着剤で接着して圧着。この状態で数日置きます。

接着完了したらバインディングがオーバーサイズなので、指板より上に出ている部分をカットしていきます。後は、幅もツライチになるまでサンディングしていきます。ネックを握ってみて手で確かめて、角を丸くし調整して完成!

マディーウォーターズのテレキャス・カラー!

お客様のご依頼でマディーウォーターズのテレキャスターのカラーにしてほしいということで、ミニ・ストラトをリフィニッシュしました。固く厚いポリ・ウレタン塗装を剥がし、下地からニトロセルロース・ラッカーで塗装しました。

お客様が自身でここからレリック調にしていくそうです。

楽しみです!

ちなみに、このギターのトレモロユニットは、ピエゾピックアップを搭載しています。