プレシジョンベース・フレット、ナット、pu、ブリッジ交換

お客様からメンテナンスのご依頼で預かったベースですが、拝見したら、ネックの元起き、フレットの減りがある為、ネックアイロン修正、フレット交換、フレット交換に伴いナット交換をしました。

お客様も大変気に入っていただき、フレットに力を入れずに触るだけで音が出て前より楽に弾けるようになったとのことです。

ついでに、グレードアップを兼ねてVanzandt PUに交換。

丸く暖かみのある太い音が魅力です。

ブリッジも変えてみたいとのことで、おすすめのBABICZブリッジに交換。

このブリッジはブリッジプレートに接する面が多い為、サスティーンと鳴りが増します。

サークルフレット交換

Fujigen製でよくあるサークルフレットですが、1工程増えますが交換は可能です。真っ直ぐなフレットは2方向に曲げることになります。

サークルフレットフレット交換後の写真!

上の写真をよく見ると横方向に曲がっていて、弦とフレットがどこの位置でも直角になるという構造です。

メダリオンFBのリフレット!

70年代Gibson Firebirdメダリオン・シリーズのフレット交換です。バインディング付ネックですので、1〜22フレット分を指板の幅にカットして、バインディングの部分をタングニッパーでカットしてからフレットを打っていきます。

もちろん、フレットを打つ前には、指板修正が必要です。

フレット交換で大事なのは?

左手の演奏に左右されるフレットは、新品のギターやベースを買った時から一定に保てられません。どうしても弾く人の癖や、保存状態によってフレットやその周辺も変わってきます。フレットに関しては、プレイヤーが使う所だけ減っていきます。あまりチョーキングをしないプレイヤーはエクボのようにボコっとへこみます。こうなるとフレットを擦り合わせしますが、一番低い所に合わせますので全体的に低くなり弾きにくくなります。フレット擦り合わせでも限界がくると、フレット交換しなくてはなりません。

フレット交換は、古いフレットを抜き新しいフレットを打ち込んでいくのですが、古いフレットを抜いたあとが大事です。

使い込んだネックは多少なりとも、波打っていたりねじれていたりして真っ直ぐな状態ではありません。このネックも波打っていたので、指板のRに合わせたブロックを使いサンディングしていきます。2枚目の写真で指板が波打っているかがわかると思います。(削れていない所が低い部分)私は3枚目の写真みたいに当たりがあるまでサンディングします。(削り過ぎに注意)ここまでやれば、フレットを打った後のフレット擦り合わせが短縮できます。

フレット交換の強い味方!

フレット交換でのフレットの曲げをする時、自分はまず50cmくらいのフレットをフレットベンダーで付けるギターのRより少しキツメに曲げます。

前は手で曲げていたけど、この機械お導入してから均等に曲げられ楽になりました。

弾きやすいギターとは?

セッティングはプレイヤーの好みではあるが、チョーキングやビブラートがストレスなくスムーズ、スライドやグリスがなめらか、弦を押さえる力が少しでも反応が早く音が出る。などを求められると思います。

これは、ネックの反り、弦高、フレットの高さ、で決まります。

ネックが反っていると12フレットあたりの弦高が上がり弦を押さえづらいです。

フレットの高さが低いと、チョーキングやビブラートは抵抗が多い為やりづらいです。

フレットは消耗品のひとつと考え低くなったら交換をお勧めします。

エムジーズでは、私もプレイヤーなのでプレイヤーの立場に立ってアドレスさせていただきます。